お客様の考える大海軒の魅力: 005
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お店に入った途端、香ばしいラードと実に慈悲深い煮干しの香りに、思わずよだれが出ます。
食券を買い、賑わっている店内を横目に、待合の椅子に腰掛けじっと待つ。店中にはとにかく美味しそうな匂いが立ち込め、我慢しながらただ待ちます。そろそろかなと思う頃、
「何番様〜、お待たせしました!カウンターへどうぞ。」
やっと来たぞ。さっきよりも煮干しが香り立つ匂いが鼻を心地よくくすぐる。待つこと5〜7分くらい。
カウンター席では、大きな丼に返しと黄金色のスープが注がれ、程よいタイミングで麺、ワンタンが茹で上がり、丼へ。チャーシュー、メンマ、なると、半切りのゆで卵、三角の海苔がのせられて完成。冬には柚子皮も入っています。
まずは、丼の上から香りを嗅ぎ、スープを一口。絶妙な煮干しスープの味わい。好きなように食べ進めると、ワンタン麺の香り、旨み、塩味、とろけるような深いコクが絶妙です。
途中、最初に注文していた生卵を別皿で溶き、すき焼きのように麺やワンタンをつけてすする。口の中の塩味が甘味に変わり、リセットされます。この後、スープや麺をすすると、さっきよりも美味しく感じるのが不思議です。
麺、ワンタン、スープ、メンマ、麺。あらためて香りを嗅ぐ。
ここで、ゆで卵やチャーシューのあたりに胡椒を振る。スープをすすり、こぼれた胡椒でさらにスープの味が際立つ。麺をすすり、ワンタンをすすり、スープをすすり、チャーシューをゆすりながら胡椒を溶かし、また麺、スープ。
最後は、煮干しの旨味で口の中がいっぱいになったところで、ゆで卵やチャーシューを交互に食べ、さらに海苔と麺、ナルトと麺をすすり、海の香りが広がる瞬間を堪能します。
ここで柚子の皮を一口かじり、スープを味わう。そして、最後に残しておいたワンタンをすすり、スープの最後の一滴まで味わい尽くします。
スープに浮かぶカメリアラードと煮干し、豚骨、かえしが織りなすハーモニー。これぞ、唯一無二の大海軒の味わいです。
大海軒はいつも行列ができ、訪れる人たちが後を絶ちません。みんなきっと、それぞれの食べ方や物語があり、そのすべてを叶えてくれるのが大海軒だと思います。
最近は仕事や家事、親の介護が忙しくてお店に行けていませんが、なんとか落ち着いた暁にはまた行きたいと思います!