
スープと麺だけで成り立つラーメンです
大海軒の店舗でご提供している中華そばやワンタン麺には、チャーシュー、メンマ、なると、海苔、刻み葱などがのっています。
どれも奇をてらったものではなく、昔ながらの中華そばに馴染みのある、ごくベーシックな具材です。
オンラインショップの商品や、お持ち帰り用の中華そばセットの冷凍スープにも、チャーシューとメンマが入っています。
温めるだけで、しっかり「一杯の中華そば」が完成するように作ってあります。
ただ、いわゆる“ラーメン映え”を意識したトッピングは、大海軒ではあえて取り入れていません。
ホロホロと崩れるような分厚いチャーシューや、どんぶりの表面を覆い尽くすほどの肉の海、
立体的に積み上げられた海苔、レンゲに山盛りのすりおろしニンニク、辛味オイルの鮮烈な赤——そういったものは、うちの中華そばにはありません。
昔ながらのなるとがちょこんとのっていたりして、「ちょっと地味だな」「映えないな」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
「もっと色々のせて、インパクトを出せばいいのに」と思われる方もいるでしょう。
でも、私たちはそうしないのです。
それは、大海軒が創業当初から**「スープの力で勝負する中華そば」**を目指してきたからです。
どんな豪華な具材をのせても成り立つような、しっかりした土台としてのスープ。
そして、逆に、何ものっていなくても成立するスープ。
極端な話、麺とスープだけでも満足感がある——そんな一杯を目指して、日々スープを炊いています。
もちろん、チャーシューやメンマにもこだわっています。
でも、それらは主役ではありません。
どこまでも主役は、スープと麺。この2つがしっかりしていれば、ラーメンは成立すると、私たちは本気で信じています。
派手さや新しさではなく、飽きのこない一杯、日常に馴染む中華そばを、これからも丁寧に作り続けていきます。